A day with Lako Di'a and Komodo
世界がまだ静寂に包まれていた頃の記憶が、ここにある。
インドネシア東端の海に浮かぶ、美しき島々。ユネスコ世界遺産にして「新・世界七大自然奇観」の地。澄み切った海にはテーブルほどもあるマンタが影を落とし、地上では太古のドラゴンが風を切り闊歩する。
太古の大自然への入り口は、風の渡る船の上。そして、急がず、どこまでもゆるやかに。
ラコディア号は潮の満ち引きに身をゆだね、砂浜が淡いピンクに染まる岸辺へ、幾千のコウモリが夜空を舞う静寂の港へと、静かに錨を下ろす。
暑さが来る前の、 山頂へ
パダールに敬意を表して、一日は太陽より早く始まる。登りは暗いうちから。その前に、船首でのヨガを望む人はどうぞ。暑さに捕まる前に頂へ着けば、一歩ごとの疲れに、それぞれ色の違う3つの湾が報いてくれる。コモドでもっとも写真に撮られてきた眺めだが、あの頂に立ったときの、この世ならぬ感覚だけは、フレームに収まらない。
Two ways to spend it
海のほうから、 やってくる
朝になると、船尾は海のコンシェルジュデスクになる。ピンクビーチへはシュノーケルを、隠れた入り江へはカヤックを、太古の眺めを前にバランスを試したいならパドルボードを。ゆっくりと隊列を組んで飛ぶマンタの上を漂い、シアバ沖ではウミガメと連れ立って泳ぐ。たいていの日は、デッキの上から下見ができるほど、海が澄んでいる。
ドラゴンたちの あいだで
昼は太古の住人たちの時間。コモド島とリンチャ島では、レンジャーが先導し、400万年前からこの暮らしを続けるドラゴンたちと、敬意ある距離を保って歩く。そのあとは、パンタイ メラの薄紅の砂か、タカ・マカッサルの砂州でピクニックを。ダイバーたちは食べるのが早い。砂州の下では、マンタが見つけられるのを待っている。
百万の 翼
夜の停泊地は、このショーのために選ばれる。カロン島の沖、光が桃色に変わるころ、マングローブから何千ものオオコウモリが放たれ、フローレスへとゆっくり行進していく。渡りはたっぷり1時間近く。それからランタンを空へ放つ。そのあいだ、人々はほとんど言葉を失っている。
Three ways to spend it
帆の 上に
ディナーはフロントデッキで。食卓と空のあいだを遮るものは、何もない。食事のあと、船はいくつかの陣営に分かれる。ビーズクッションとメインセイルの映画。勇気ある者はカラオケへ。正直者はベッドへ。新月の夜には天の川が満天に現れて、一日は始まりと同じように終わる——みんなが、空を見上げたままで。